大判例

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東京地方裁判所 昭和38年(レ)666号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕思うに、民法第二三四条の規定は、隣接する不動産相互間の土地利用を調整し規制するものであるから、土地賃借権相互間においても性質上これが準用あるものと解すべきであり、また同規定は、一棟の建物を区分して所有する者がお互にその所有部分を分離し、改築するような場合についても、新たに相互の土地利用について特段の約定のなされない以上、この間を調整し規制する必要上適用があると解するのが相当である。しかして前記一乃至三の認定事実によると、控訴人と被控訴人とは、本件土地を敷地とする二戸建一棟の旧建物を区分し所有していたが、その後右建物を分離し改築したこと及び両者の本件土地の借地部分の境界線が、別紙図面(い)、(ろ)の両点を結ぶ直線であるのに、控訴人所有の木造モルタル塗瓦葺二階建物の北側一部が、右境界から南側五十糎の範囲に跨つて築造されていること(以下右部分を乙部分という)、しかも、弁論の全趣旨によると、被控訴人は、右建物の着工直後に控訴人に対し工事廃止の請求をしたことを認めることができる。したがつて、被控訴人は控訴人に対し、民法第二三四条に基き別紙図面(い)、(ろ)の両点を結ぶ直線を基準として南側五十糎の範囲に跨る控訴人所有乙部分の建物の収去を求めることができると解するのが相当である。(安藤覚 森川憲明 山口和男)

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